yuco:
下請けの業者さんが暴走した。制御できなかった。
私の予算配分はそれほど不適切ではなかったはずだ。でも私は、彼らのプライドとかモチベーションとかをちゃんと扱えていなかったんだと思う。
どうしようもなくて、上司に丸投げした。
私は無能だ。マネジメント能力ゼロだ。
「私が彼らよりずっと年下で女だから、彼らが私に使われることに我慢ならなかった」という側面もある。単に私がうまく人を使えなかったという要因もある。
どっちもいやだ。
私は有能になって、壮年の男の着ぐるみを被って仕事したい。私は今すぐ有能になりたい。私は今すぐ年をとりたい。私は今すぐ男になりたい。
でもどれも同じくらい無理なんだ。
道を歩いているおじさんたち。四捨五入して五十歳の誰か。
どうかその姿を私にください。
代わりに私の外見をあげる。足りなかったら、少ないけど貯金もみんなあげる。私の持っているものをみんな、あなたにあげる。
だからその姿をください。
そしたら私は心おきなく有能な仕事人になるために努力する。努力が無駄にならないことを信じて、失敗したらただ「才能か努力が足りなかったんだな」って思う。
私は無能で、まだそんなに年をとっていなくて、見ればすぐにそれとわかる女で、そういう属性の人間に指示されることに我慢ならない人が多いのは、今の日本の社会では仕方のないことなんだ。そういう教育を受けて、その価値観を内面化したことは、彼らの罪ではない。だから私は、彼らを憎むことができない。彼らはいい人たちだ。仕事の関係者に憎まれるような悪人じゃない。
彼らだって私が圧倒的に有能だったらちゃんと指示を聞いてくれたはずだ。私が若くても、女でも、気にならないくらいに有能だったら。尊敬できるような相手だったら。
でも私はそうじゃない。
こういうときはうまく泣くことができない。